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小林よしのり
2017.9.29 02:15政治

「寛容な保守」とは何か?


わしは「リベラル」という言葉が間違って使われていると

思うので、やはりカタカナで「サヨク」と言った方がいい

と思う。

護憲派サヨクである朝日新聞にとって「希望の党」が恐い

のはよく分かる。

国会の中に二大改憲勢力ができ上がるからだ。

 

分からんのは産経新聞であって、自衛隊明記だけの安倍政権

の「加憲案」なんかに賛成しているのはどういう了見だ?

「希望の党」の方がまともな改憲派になると、わしは思って

いる。

 

護憲を主張する勢力は、もう共産党や社民党と共闘できる

「護憲党」を作るしかないのかもしれない。

 

だが、わしの理想とする保守政党は自民党でも希望の党でも

ない。どちらも「保守」とは思ってないのである。

リベラルの正体が「サヨク」であるように、保守の正体は

「ホシュ」であると、わしは思う。

 

属国を抜け出す方向性を持つ政党こそが「保守」であって、

自主防衛の体制も取らず、集団的自衛権を認めた安保法制

を、それほど重大な価値だと言っている政党が、本物の

「保守」であるはずがない。

 

だからといって、上から目線の知識人のように、希望の党

を冷笑的に論評する態度は採りたくない。

 

ゲリとゲロなら、どちらも選びたくはないが、ゲリとオナラ

なら、断固オナラを選ぶべしと言っているのだ。

しょうがないではないか。

 

本当は民進党の中に、改憲派と護憲派の両方を抱えていて、

その矛盾をアウフヘーベンする方向性の方が、わしの考える

「保守」に近かった。

 

だが、そんな希望は潰えた。

護憲派サヨクから見れば、改憲派の大政翼賛会ができ上がる

という恐怖に駆られるだろう。

しかも「こころの党」は男系固執の極右に近いし、

小池氏は朝鮮人虐殺を否定する危うさも露呈している。

 

希望の党は極右になるのか?

辻元清美を入れておいた方が、「寛容な保守」が証明できる

と思うのだが。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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